
入試広報におけるGA4の重要性と基本概念
入試広報活動において、デジタルマーケティングの効果測定は年々重要性を増しています。特に2023年7月にUniversal Analytics(UA)のサポートが終了し、Google Analytics 4(GA4)への完全移行が完了した現在、教育機関の広報担当者にとってGA4の理解と適切な設定は必須スキルとなっています。
GA4は従来のUAとは根本的に異なるイベントベースの計測システムを採用しており、入試広報における重要な指標である「資料請求」「オープンキャンパス申込」「入試出願」などのコンバージョンを、より詳細かつ正確に追跡することが可能です。
入試広報でGA4が重要な理由
教育機関の入試広報活動には以下のような特徴があります:
- 長期的な検討プロセス:受験生は数ヶ月から数年にわたって情報収集を行う
- 複数のタッチポイント:Webサイト、SNS、広告、イベントなど多様な接点がある
- 明確なコンバージョン:資料請求、説明会参加、出願などの具体的な行動がある
- 季節性の高い活動:入試スケジュールに合わせた集中的な広報活動
これらの特徴を踏まえると、GA4のクロスプラットフォーム計測機能や機械学習による予測分析、カスタムイベント設定などは、入試広報の効果測定と改善に大きく貢献します。
GA4アカウント作成と基本設定手順

入試広報用のGA4設定を始める前に、まずはアカウントの作成と基本的な設定を行う必要があります。ここでは、教育機関向けの設定に特化した手順を詳しく解説します。
ステップ1:GA4アカウントの作成
- Google Analytics公式サイト(analytics.google.com)にアクセス
- 「測定を開始」をクリック
- アカウント名を入力(例:「○○大学入試広報」)
- データ共有設定で以下を確認:
- Googleのプロダクトやサービス:チェック推奨
- ベンチマーク:教育機関の場合はチェック推奨
- テクニカルサポート:チェック推奨
ステップ2:プロパティの設定
プロパティ設定では、入試広報に特化した設定を行います:
- プロパティ名:「入試広報サイト」など、目的が明確な名前を設定
- レポートのタイムゾーン:日本(GMT+09:00)を選択
- 通貨:日本円(JPY)を選択
- 業種カテゴリ:「教育」を選択
- ビジネス目標:「リードジェネレーション」を選択(資料請求等の獲得が主目的のため)
ステップ3:データストリームの作成
入試広報サイトのデータを収集するためのデータストリームを設定します:
- 「ウェブ」を選択
- WebサイトのURL(例:https://www.university.ac.jp/admission/)を入力
- ストリーム名(例:「入試広報サイト」)を入力
- 「拡張計測機能」を有効化(ページビュー、スクロール、外部リンクのクリック等を自動計測)
データストリーム作成後、測定ID(G-XXXXXXXXXX形式)が発行されます。この測定IDは後の設定で重要になるため、必ず控えておいてください。
入試広報サイトへのGA4タグ実装方法

GA4の測定IDを取得したら、次は入試広報サイトへの実装を行います。実装方法は使用しているCMSや技術環境によって異なりますが、ここでは主要な方法を解説します。
Google Tag Manager(GTM)を使用した実装(推奨)
入試広報サイトでは、後述するコンバージョン設定やイベント追加が頻繁に発生するため、Google Tag Manager(GTM)を使用した実装を強く推奨します。
GTMでのGA4設定手順:
- Google Tag Manager(tagmanager.google.com)でアカウントを作成
- コンテナを作成(コンテナ名:「入試広報サイト」など)
- GTMコードをサイトのheadタグ内に設置
- GTM管理画面で「タグ」→「新規」をクリック
- タグタイプで「Google Analytics: GA4 Configuration」を選択
- 測定IDを入力
- トリガーで「All Pages」を選択
- タグ名を「GA4 – Config」に設定して保存
- 「公開」をクリックしてタグを有効化
WordPressサイトでの実装方法
多くの教育機関がWordPressを使用している現状を踏まえ、WordPress特有の実装方法も解説します:
方法1:プラグインを使用
- 「Site Kit by Google」プラグインをインストール
- Google アカウントと連携
- Analytics設定でGA4プロパティを選択
方法2:テーマファイル直接編集
- functions.phpまたはheader.phpにGA4タグを追加
- 子テーマの使用を推奨(アップデート時の設定消失防止)
実装確認方法
タグの実装が完了したら、以下の方法で正常に動作しているかを確認します:
- リアルタイムレポート確認:GA4管理画面の「リアルタイム」でアクセスが計測されているかチェック
- Google Analytics Debugger:Chrome拡張機能を使用してタグの発火を確認
- GA4デバッグビュー:開発者向けの詳細なイベント確認機能を活用
入試広報に特化したコンバージョン設定
入試広報活動の成果を正確に測定するためには、適切なコンバージョン設定が不可欠です。教育機関特有のコンバージョンポイントを理解し、それらを効果的に追跡する設定方法を詳しく解説します。
入試広報における主要コンバージョンの定義
入試広報活動では、以下のような段階的なコンバージョンが存在します:
第1段階:認知・関心
- 大学案内資料請求
- 入試要項ダウンロード
- メルマガ登録
- SNSフォロー
第2段階:検討・比較
- オープンキャンパス申込
- 個別相談予約
- 入試説明会参加申込
- 学部・学科詳細ページの閲覧
第3段階:決定・行動
- 入試出願
- 推薦入試エントリー
- 入学金納付
GA4でのコンバージョン設定手順
GA4では、まずイベントを作成し、その後でコンバージョンとしてマークする流れになります。
カスタムイベントの作成
- GA4管理画面で「設定」→「イベント」をクリック
- 「イベントを作成」を選択
- 以下の設定例で資料請求イベントを作成:
- カスタムイベント名:brochure_request
- 一致する条件:page_location 含む /thanks/brochure
コンバージョンとしてマーク
- 「設定」→「コンバージョン」をクリック
- 「新しいコンバージョンイベント」を選択
- 作成したカスタムイベント名「brochure_request」を入力
- 「保存」をクリック
Google Tag Managerを使用した高度なコンバージョン設定
より詳細なコンバージョン追跡を行うため、GTMを使用した設定方法も紹介します:
フォーム送信完了の追跡
- GTMで「変数」→「新規」をクリック
- 変数タイプ「フォーム」を選択し、必要な情報を設定
- 「トリガー」→「新規」でフォーム送信トリガーを作成
- 「タグ」→「新規」でGA4イベントタグを作成
- イベント名「form_submit」、パラメータに「form_name」等を設定
ファイルダウンロードの追跡
入試要項やパンフレットのダウンロードを追跡する設定:
- トリガータイプ「クリック – すべての要素」を選択
- 条件設定:Click URL 含む .pdf(PDFファイルの場合)
- GA4イベントタグでイベント名「file_download」を設定
- パラメータに「file_name」「file_type」を追加
効果的な目標設定とKPI管理
入試広報活動の成功を測定するためには、明確な目標設定とKPI(重要業績評価指標)の管理が重要です。GA4の機能を活用して、入試広報に特化した効果測定システムを構築する方法を解説します。
入試広報のKPI体系構築
入試広報活動では、最終的な入学者数だけでなく、そこに至るまでの各段階での指標を設定することが重要です。
認知段階のKPI
- サイト訪問数:入試情報ページの月間ユニークユーザー数
- 流入チャネル別訪問数:オーガニック検索、SNS、広告からの流入
- ページ滞在時間:学部紹介ページの平均セッション時間
- 直帰率:入試トップページからの直帰率
関心・検討段階のKPI
- 資料請求率:サイト訪問者に対する資料請求の割合
- イベント申込率:オープンキャンパス等の申込率
- メール配信登録率:入試情報メール配信の登録率
- SNSエンゲージメント:投稿に対するいいね、シェア、コメント数
行動・出願段階のKPI
- 出願率:資料請求者に対する実際の出願率
- 出願完了率:出願開始から完了までの完了率
- 入学手続き完了率:合格者に対する入学手続き完了率
GA4カスタムディメンションの活用
入試広報特有の分析を行うため、カスタムディメンションを設定します:
カスタムディメンション設定例
- 志望学部:ユーザーが関心を示している学部・学科
- 入試種別:一般入試、推薦入試、AO入試等の分類
- 学年:高校1年、2年、3年、既卒等
- 地域:都道府県別の詳細な地域分析
- 流入経路詳細:具体的な広告キャンペーンやSNS投稿
カスタムディメンション設定手順
- GA4管理画面で「設定」→「カスタム定義」をクリック
- 「カスタムディメンションを作成」を選択
- ディメンション名(例:「志望学部」)を入力
- 範囲を「イベント」に設定
- イベントパラメータ(例:「target_faculty」)を入力
- 説明を記入して保存
探索レポートでの高度な分析
GA4の探索機能を使用して、入試広報に特化した分析レポートを作成します:
コホート分析レポート
資料請求者の継続的な行動を追跡し、出願に至るまでのプロセスを分析:
- コホートの定義:初回資料請求日
- 戻り条件:サイト再訪問、イベント参加、出願
- 期間:月次での推移を追跡
ファネル分析レポート
入試広報のコンバージョンファネルを可視化:
- ステップ1:入試情報ページ訪問
- ステップ2:資料請求
- ステップ3:オープンキャンパス申込
- ステップ4:出願
- ステップ5:入学手続き完了
入試シーズンに向けたイベント追跡設定

入試広報活動は季節性が高く、特定の時期に集中的に行われる特徴があります。入試シーズンに向けて効果的なイベント追跡を設定し、リアルタイムでの成果測定と迅速な改善を可能にする方法を解説します。
入試スケジュールに合わせたイベント設計
入試広報活動は年間を通じて段階的に展開されます。各時期の特徴に合わせたイベント設計が重要です:
春期(4月-6月):認知・関心獲得期
- 大学案内資料請求:年間で最も重要なコンバージョン
- 学部・学科ページ閲覧:詳細な関心度測定
- 入試説明動画視聴:動画コンテンツの効果測定
- SNSエンゲージメント:ソーシャルメディアでの反応追跡
夏期(7月-9月):検討・比較期
- オープンキャンパス申込:最重要イベント
- 個別相談予約:高い関心度を示すアクション
- 入試要項ダウンロード:具体的な検討段階への移行
- 過去問ダウンロード:受験準備の開始指標
秋期(10月-12月):出願準備期
- 出願書類ダウンロード:出願意向の具体化
- 入試Q&Aページ閲覧:不安解消のための情報収集
- 出願システムアクセス:実際の出願行動
- 受験料決済完了:確実な出願完了
高度なイベントパラメータ設定
入試広報の詳細な分析を行うため、豊富なパラメータを持つイベント設定を行います
資料請求イベントの詳細設定
資料請求は入試広報における最重要コンバージョンの一つです。詳細な分析が可能な設定を行います:
- 資料種別:大学案内、入試要項、学部パンフレット等
- 請求方法:Webフォーム、電話、郵送等
- 志望学部:第一志望から第三志望まで
- 入試種別:一般、推薦、AO等の関心分野
- 請求者属性:学年、性別、地域等
リアルタイム監視とアラート設定
入試シーズンの重要な時期には、リアルタイムでの監視とアラート設定が効果的です:
Google Analytics Intelligence の活用
- GA4の「インサイト」機能で異常値検知を設定
- コンバージョン率の急激な変化を自動検知
- 特定のページでのエラー増加を検知
- トラフィック急増時のアラート設定
カスタムアラートの設定例
- 出願システムエラー監視:404エラーページの訪問急増
- コンバージョン率低下警告:前週比50%以下の低下
- 広告効果異常検知:特定キャンペーンのCPA急上昇
- サーバー負荷監視:ページ読み込み時間の異常増加
データ分析とレポート作成のベストプラクティス

GA4で収集したデータを効果的に分析し、入試広報戦略の改善に活用するためのレポート作成方法とベストプラクティスを解説します。教育機関の意思決定に役立つ実践的な分析手法を紹介します。
入試広報向けダッシュボード構築
入試広報活動の全体像を把握するため、包括的なダッシュボードを構築します。Google Data Studio(現Looker Studio)との連携により、視覚的で理解しやすいレポートを作成できます。
エグゼクティブサマリーダッシュボード
経営陣や上級管理職向けの高レベルな指標をまとめたダッシュボード:
- 月次コンバージョン推移:資料請求、イベント申込、出願数の時系列変化
- チャネル別成果:オーガニック検索、SNS、広告等の貢献度
- ROI分析:広告費用対効果と獲得単価の推移
- 競合比較:業界ベンチマークとの比較データ
- 予算執行状況:広報予算の消化率と成果の関係
オペレーショナルダッシュボード
広報担当者の日常業務に活用する詳細な分析ダッシュボード:
- リアルタイムパフォーマンス:当日の主要指標の推移
- コンテンツ別分析:ページ別の滞在時間とコンバージョン率
- ユーザー行動フロー:サイト内での典型的な行動パターン
- デバイス別分析:PC、スマートフォン、タブレット別の成果
- 地域別分析:都道府県別の関心度と出願傾向
セグメント分析の活用
入試広報では、異なる属性を持つユーザーグループの行動特性を理解することが重要です。GA4の高度なセグメント機能を活用した分析手法を紹介します。
ユーザーセグメントの定義例
- 高関心セグメント:
- 条件:セッション時間5分以上 かつ ページビュー10以上
- 分析目的:高い関心を示すユーザーの特徴把握
- リピーターセグメント:
- 条件:過去30日間に3回以上サイト訪問
- 分析目的:継続的な関心を持つユーザーの行動分析
- コンバージョン直前セグメント:
- 条件:資料請求ページを訪問したがコンバージョンしなかった
- 分析目的:コンバージョン阻害要因の特定
セグメント別パフォーマンス分析
各セグメントの特性を詳細に分析し、改善施策を立案します:
セグメント | 主要指標 | 分析ポイント | 改善施策例 |
---|---|---|---|
新規訪問者 | 直帰率、滞在時間 | 第一印象とナビゲーション | ランディングページ最適化 |
リピーター | コンバージョン率、訪問頻度 | 継続的エンゲージメント | パーソナライズド情報提供 |
モバイルユーザー | ページ読み込み速度、操作性 | モバイル体験の品質 | レスポンシブデザイン改善 |
予測分析とトレンド把握
GA4の機械学習機能を活用して、将来のトレンドを予測し、プロアクティブな対策を立案します。
予測指標の活用
- 予測収益:今後28日間の予想コンバージョン数
- 離脱予測:リピート訪問の可能性が低いユーザーの特定
- コンバージョン予測:購入(出願)に至る可能性の高いユーザー
季節性分析と前年同期比較
入試広報活動の季節性を考慮した分析手法:
- 前年同期比較:同じ月・週での成果比較
- 移動平均分析:短期的な変動を除いたトレンド把握
- 季節調整:季節要因を除去した真の成長率算出
- 予測モデル:過去データに基づく将来予測
プライバシー対応とデータ保護設定

教育機関が扱う個人情報は特に慎重な取り扱いが求められます。GA4を使用した入試広報活動において、プライバシー保護とコンプライアンス要件を満たすための設定と運用方法を詳しく解説します。
教育機関におけるプライバシー要件
教育機関の入試広報活動では、以下のような特殊な配慮が必要です:
個人情報保護法への対応
- 未成年者の個人情報:高校生の大部分が18歳未満のため、特別な配慮が必要
- センシティブ情報の取り扱い:学歴、成績等の機微な情報の適切な管理
- 第三者提供の制限:GA4でのデータ共有設定の慎重な検討
- 保存期間の設定:必要最小限の期間での データ保持
GDPR・Cookie規制への対応
海外からのアクセスや留学生募集を行う場合の国際的な規制対応:
- Cookie同意バナー:適切な同意取得メカニズム
- データ処理の透明性:収集データの用途明示
- ユーザー権利の保障:データ削除・修正要求への対応
- データ越境移転:Google サーバーへのデータ送信に関する配慮
GA4プライバシー設定の最適化
教育機関向けのGA4プライバシー設定を詳細に解説します:
データ保持設定
- GA4管理画面で「データ設定」→「データ保持」をクリック
- イベントデータの保持:「14ヶ月」を選択(最短期間を推奨)
- ユーザーデータのリセット:「オン」に設定
- 理由:入試広報の分析に必要な期間を考慮しつつ、最小限に設定
データ共有設定の最適化
教育機関では、データ共有を最小限に抑制することを推奨します:
- Google プロダクトやサービス:オフを推奨
- ベンチマーク:匿名化されているため、オンでも可
- テクニカルサポート:必要に応じてオン
- Google の営業担当者:オフを推奨
Cookie同意管理システムの実装
適切な同意取得のためのCookie同意バナーの実装方法:
段階的同意取得の実装
- 必須Cookie:サイト機能に必要な最低限のCookie
- 分析Cookie:GA4による分析のためのCookie
- マーケティングCookie:広告配信・リターゲティング用
データガバナンスとアクセス管理
組織内でのGA4データの適切な管理とアクセス制御:
権限管理のベストプラクティス
- 最小権限の原則:必要最小限の権限のみ付与
- 役割別アクセス制御:職務に応じた適切な権限設定
- 定期的な権限見直し:人事異動等に応じた権限更新
- アクセスログの監視:不適切なアクセスの検知
権限レベルの設定例
役職・職務 | GA4権限レベル | アクセス範囲 | 制限事項 |
---|---|---|---|
広報部長 | 管理者 | 全データ・全機能 | なし |
広報担当者 | 編集者 | レポート作成・設定変更 | ユーザー管理不可 |
入試担当者 | アナリスト | 入試関連データのみ | 設定変更不可 |
外部業者 | 閲覧者 | 指定レポートのみ | データエクスポート不可 |
よくある質問(FAQ)

Q1: GA4の設定後、データが表示されるまでにどのくらい時間がかかりますか?
A: GA4では、リアルタイムレポートは設定後すぐに(数分以内に)データが表示されます。標準レポートについては、24-48時間後に完全なデータが表示されるようになります。ただし、コンバージョンデータについては、設定完了後に発生したイベントから計測が開始されるため、過去のデータは遡及されません。
Q2: 入試広報でGA4を使用する際の予算はどの程度必要ですか?
A: GA4自体は無料で使用できます。ただし、以下の関連コストが発生する可能性があります:
- Google Tag Manager Premium(月額$500〜、大規模サイトの場合)
- Looker Studio Pro(月額$20/ユーザー、高度なレポート作成時)
- 実装・設定支援の外注費(10-50万円程度)
- 研修・教育費用(社内スキル向上のため)
Q3: 複数のキャンパスや学部サイトがある場合、どのように設定すべきですか?
A: 以下の2つのアプローチがあります:
- 統合型:1つのGA4プロパティで全サイトを管理し、カスタムディメンションで学部・キャンパスを分類
- 分離型:学部・キャンパスごとに個別のプロパティを作成
統合型を推奨します。理由は、全体的な分析が容易で、ユーザーの横断的な行動を追跡できるためです。
Q4: プライバシー規制が厳しくなる中、GA4の使用に法的リスクはありませんか?
A: 適切な設定と運用を行えば、法的リスクは最小限に抑えられます。重要なポイントは:
- 適切な同意取得メカニズムの実装
- データ保持期間の最小化
- プライバシーポリシーの明確な記載
- 定期的なコンプライアンス確認
不安がある場合は、法務部門や専門家に相談することを推奨します。
Q5: GA4のデータをExcelで分析したい場合、どのような方法がありますか?
A: 以下の方法でGA4データをExcelで分析できます:
- 手動エクスポート:GA4画面から直接CSVダウンロード
- Google Sheets連携:Google Analytics アドオンを使用
- Looker Studio経由:レポートをPDFやCSVでエクスポート
- GA4 Reporting API:プログラムによる自動データ取得(技術的知識が必要)
日常的な分析には、Google Sheetsとの連携が最も効率的です。
まとめ

入試広報におけるGA4の設定と活用は、現代の教育機関にとって不可欠なスキルとなっています。本記事で解説した設定方法とベストプラクティスを実践することで、データドリブンな入試広報戦略を構築し、より効果的な学生募集活動を展開できるようになります。
特に重要なポイントは以下の通りです:
- 段階的なコンバージョン設定:認知から出願まで、各段階での成果を適切に測定
- プライバシー配慮:教育機関特有の個人情報保護要件への対応
- 継続的な改善:データ分析に基づく戦略の最適化
- 組織的な活用:関係者全体でのGA4データの共有と活用
GA4は高機能である反面、適切な設定と運用が成功の鍵となります。本記事の内容を参考に、段階的に実装を進め、入試広報活動の成果向上を実現してください。